『吹き抜けのはなし①』では、「真冬は寒い!」というお話をしました。
でも、寒さへの対策がないわけではありません。
ここでは吹き抜けの寒さ対策に有効なものをご紹介します。

空気は暖めると上へと逃げていってしまいます。
そのため、吹き抜けのような大きな空間、特に天井が高くなっている部屋では、空気を暖めるのは大変です。
そんな広い空間で効率よく暖かくなるのに最適なもの、それは「輻射熱暖房」です。

「輻射熱」とは、温度の高い物体から低い物体へ、電磁波によって伝わる熱のことです。
空気をあたためるエアコンと異なり、空気の有無に関係なく暖めたい物を暖めてくれます。
代表的なのが、太陽です。
太陽からくる輻射熱は電磁波によって空気のない寒いところを通り、遠く離れた地球の地面を暖めてくれます。
私たちの身近な物では、ストーブ、オイルヒーター、こたつ、床暖房などがそれにあたります。
物の中まで届く特徴があって、体感としては「芯からポカポカ温まる」イメージですね。
エアコンで空気を暖めるだけだと、部屋の換気をするとすぐにまた寒くなってしまいますが、輻射熱暖房では熱が逃げにくいので空気の入れ換えもすることができ、気持ちよく過ごすことができます。

輻射熱暖房設備として私がまずお勧めしたいのは「床暖房」です。
床下の温水やヒーターから床が暖められ、そこから放射された輻射熱によって足元からポカポカにしてくれます。
床からの輻射熱はさらに壁や天井へと伝わり、部屋全体が暖かくなります。
最近は電気を使ったパネルヒータータイプも多く出ています。
シート状のパネルを床下の欲しい箇所にだけ設置することができ、回線を分けることで部分的な入切ができるのでとても便利です。
実はアーキ・キューブでも1階の打合せコーナーに床暖房を設置しています。
打合せの時、お昼ご飯を食べる時、足元からポカポカで快適ですよ♪
(ちなみにスタッフ自邸にもリフォームの際に設置しました!)

もう一つのお勧めは「薪ストーブ」

しっかり部屋を暖めてくれるのはもちろん、ついでに焼き芋を焼いたり、ピザを焼いたり?
もちろん、インテリアとしてもとても素敵です♪
ストーブ内部や煙突の掃除は少し手間がかかりますが、その分愛着が沸いて長く大切に使えるかもしれませんね。
燃料となる薪を購入するのにはややコストがかかってしまいますが、それがお値打ちに手に入る環境であれば是非取り入れてみて欲しいです。
最近は「ペレットストーブ」といって環境に配慮した「木質ペレット」と呼ばれる木の固形燃料を使用するストーブも人気です。
薪のタイプに比べ、煙やススが少なく燃料の確保も容易なため比較的導入しやすいと思います。

ゆらゆら揺れる火を眺めながらリビングでゆったり過ごす。
そんな素敵なおうち時間も良いですね。

ちなみに・・・
アーキ・キューブ事務所に薪ストーブはありませんが、所長ご自邸では大活躍しているようです。
気になる方は是非お尋ねください。

輻射熱を使った暖房は他にもいろいろありますが、とにかくそれらを上手く使えば吹き抜けでも真冬を快適に乗り切れるというわけです。
吹き抜けを検討中の方は、暖房設備も合わせてじっくり考えてみましょう。

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